太陽光発電は何年使えるの?という質問はよくいただきます。中には固定価格買取制度が10年なので、「10年ぐらいで壊れるんでしょ」と言われる方もいます。何年使えるかで、費用対効果も違ってきますので、詳しくご説明します。
「法定耐用年数」と「期待寿命」の違いは以下の通りです。・「法定耐用年数」は国税庁によって税法上決められる年数・「期待寿命」は実際に利用できる年数。法定耐用年数は17年です。しかし、これは税法の減価償却のために決められた数字であり実際の寿命とは異なります。一般的に太陽光パネルの寿命は約25年~30年と言われています。約10年で故障してしまうことが多い家電製品と比べると太陽光パネルの寿命は長いと言えるでしょう。太陽光パネルは強化ガラスに覆われており、家電製品と違い可動部がないためです。実際の長寿命太陽光発電設備を紹介します。
1984年に京セラが管理する千葉県「佐倉ソーラーエネルギーセンター」に太陽光発電が設置されました。京セラでは定期的に発電出力の検査を実施しており、設置から31年が経過した2015年の結果では低下率わずか13%となっています。
奈良県高取町の南法華寺では、1983年太陽光発電40枚を設置。設置から28年経った2011年に信越科学が太陽光パネルを一時的に取り外し、精密検査を行ったところ全40枚の発電出力の低下率の平均はたった6.43%との結果が公表されています。
1966年世界で初めて太陽光発電を電源装置として離島の灯台に設置、無人化に成功したのが長崎の「尾上島灯台」です。12年後塩害対策パネルに交換。31年後の2009年に灯台のライト交換と同時にパネルも当時の最新式に交換をしています。
上記は、住宅用太陽光発電ではありませんが、長寿命の住宅用太陽光発電設備もあります。1992年に設置され、現在も稼働を続けてている「桑野太陽光発電所」です。この発電所は大阪府で、当時の三洋電機株式会社の社長である桑野氏の自宅に設置されました。注目すべき点は、」日本で初めて発電した電力の売電を開始したことです。桑野太陽光発電所は、設置から30年以上経過し、その間に適切なメンテナンスが行われてきました。メンテナンスのおかげで発電所は現在も電力をつくり続けています。
太陽光発電の法定耐用年数は17年とされているため、実際の寿命も17年ぐらいと勘違いされている方もいます。が、適切なメンテナンスを行えば上記の例からも太陽光発電はそれよりもずっと長い期間使用することは可能です。定期的なメンテナンスを行い、適切に運用すれば30年以上の長寿命が期待できます。また現在では30年以上前のパネルを製造した時の評価基準よりより厳しい基準となっており、40年保証のメーカーも登場していて驚きです。継続的なメンテナンスにより太陽光発電システムは法定耐用年数を大きく上回る長寿命を実現することが可能だということです。
太陽光発電が寿命が長い機器とはいえ、設置した後に何もしない状態と、さまざまななことに気を付けている状態では、寿命が大きく違ってきます。ここでは太陽光発電の寿命を延ばすために必要なことについて説明します。
モニターチェックを心掛けてください。モニターでは今の発電量がわかるだけではなく、過去の発電量も確認可能です。発電量は天気によって左右されるため、異常があってもすぐに気が付くことができませんが、モニターをチェックすることで、過去の同じ月や1週間の発電量と比べることができるため、数値での異常の発生を見分けることができます。さらにエラーを表示する機能のあるモニターであれば、パワーコンディショナーなどの異常も表示されるので、素早い対応が可能です。
太陽光発電は、屋根に設置するケースが多く、日頃から頻繁にパネルそのものをの点検を行うことができません。そのため、定期点検を行うことで故障につながる原因を早期に発見することも可能です。毎年する必要はありませんが、モニターで発電の異常等あれば早めに点検を依頼すると良いでしょう。多く場合メンテナンスは、1年、5年、10年が目安です。
パワーコンディショナー 平均15年 パワーコンディショナーは電気を変換する電化製品なので、太陽光発電を30年使うと仮定した場合、一回は交換が必要となります。20年以上故障がない場合もあります。メーカーの機器保証が15年ですので15年までに故障した場合は保証対象です。
太陽光発電システムは、適切な施工を行い適切なアフターメンテナンス等を継続すればおおよそ30年以上運用できる機器です。だからこそ、販売だけでなく適切なアフターメンテナンス等を継続できる業者を選ぶべきです。今ではネット販売会社の本社が東京や大阪で工事のみ近隣の業者が行うというケースも見受けられますが、継続的なメンテナンスは望み薄かもしれません。太陽光発電システムは、長く使えてこその機器なのでアフターメンテナンス等のことも含めた検討が必要です。
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